会長挨拶

 2021年8月の総会にて会長に選出いただきました。識見豊かな諸先輩を差し置いて、重要な責務を拝命し、誠に身が引き締まる思いをいたしております。
 
 日本消費者政策学会は、①高度情報通信社会において激変する消費社会に対応した消費者政策の新しい潮流を捉え、②現場で奮闘されている行政、NPO、企業の問題意識を的確に掬い取り、それを③レベルの高いアカデミックな分析・研究を担うフォーラムであり、社会で最も必要とされているタスクを担っていく組織です。いま日本の社会で進行している大きな変革・イノベーションの中で日本消費者政策学会が果たすべき役割は非常に大きく重要であると確信しております。
 
 前会長の樋口一清先生におかれては、その生涯を通じて消費者政策、消費経済の研究・分析に粉骨砕身してこられ、その集大成として2018年11月に当学会を発足・設立されたばかりでした。学会という基盤を整え、政策フォーラム、消費者志向経営を理念とした大学院設置など、これから先生の構想を実現させて行こうという矢先に突然病魔に斃れられ2020年12月に急逝されました。誠に痛恨の極みであり哀惜の念に堪えません。樋口先生とご一緒に進めてきた改革の志を受け継ぎ、学会員の皆様のご協力を得て、今後の学会の一層の発展・活動強化に努めてまいりたいと存じます。
 
 新執行部の体制として、副会長に、消費者法、特に契約や団体訴権などの分野にお詳しい鹿野菜穂子先生(慶応義塾大学)にご就任いただきました。ビックデータや個人情報など、重要な課題に、アカデミックな立場で学会が発信していくために鹿野先生のお力をお貸しいただければと存じます。
 
 井内正敏先生(帝京大学)におかれては、学会の方向性と運営に関し、前会長の樋口先生とともに中心的な役割を果たしてこられました。消費者政策の行政面の最新の動向を踏まえた研究の推進などに引き続きご尽力いただきたく、副会長に再任いただいております。
 
日本消費者政策学会 会長 飛田史和

設立目的

日本消費者政策学会は、消費者政策の研究者および消費者政策に携わる実務家ほか、消費者政策に関心を有する者の相互の連携と協力を促進し、この分野の研究発表や情報交換の場を提供することを通じ、学問および実務の発展に寄与することを目的とします。

活動内容

  • 研究会、講演会、シンポジウムの開催
  • 電子ジャーナルによる研究成果の発表
  • 部会の開催
  • 顕著な功績を上げた者に対する顕彰
  • その他本会の目的を達成するために必要な事業